東京湾 船タチウオ釣り（テンヤ釣り含む）に必要な道具
タチウオ釣りには、大きく分けて「天秤エサ釣り」「ジギング」「テンヤ釣り」の3つのスタイルがあります。
東京湾では、近年テンヤ釣りの人気も高まっています。
1. 竿 (ロッド)
タチウオ専用竿: 各釣法に適した竿を選びましょう。
天秤エサ釣り用: 1.8m〜2.5m程度の長さで、先調子（7:3〜8:2調子）のものがアタリを取りやすく、誘いやすいです。
オモリ負荷は40号〜80号程度に対応できるものが一般的です。
繊細な穂先でアタリを弾かず、しっかり食い込ませる粘りも重要です。ジギング用: 1.5m〜2m程度の短めの竿で、ジグをシャクりやすい操作性と、タチウオの引きに耐えるバットパワーが必要です。ルアーウェイトは80g〜150g程度に対応できるものが一般的です。
テンヤ釣り用: 1.8m〜2.2m程度の長さで、8:2〜9:1調子の極先調子、または掛け調子の竿が主流です。
テンヤを操作し、タチウオの微細なアタリを明確に捉え、即座に掛けるための感度と操作性が非常に重要です。
テンヤの重さに対応した専用竿を選びましょう。例: シマノ「サーベルマスター」、ダイワ「メタリア タチウオ」など、各メーカーから釣法に特化したモデルが多数出ています。
2. リール
小型両軸リールまたは小型電動リール:
手巻き両軸リール: 手返し良く誘いたい場合や、タチウオの引きを存分に楽しみたい方におすすめです。
PEライン1号〜2号が150m〜200m巻ける程度のサイズが適しています。小型電動リール: 水深がある場合や、手巻きが苦手な方、数を釣りたい場合に便利です。
PEライン1号〜2号が150m〜200m巻ける程度のサイズで、小型軽量のものが良いでしょう。
テンヤ釣りでも、深場や手返しを重視する場合には電動リールが使われます。例: シマノ「オシアコンクエスト」「フォースマスター」、ダイワ「ソルティガIC」「シーボーグ」など。
3. 道糸 (メインライン)
PEライン: 伸びが少なく感度が良いため、PEラインが主流です。
太さ: 1号〜2号程度。テンヤ釣りでは、より感度を重視して0.8号を使用することもあります。
長さ: 150m〜200mあれば十分です。カラーマーキングされたものだと、タナ（魚がいる水深）の把握に便利です。
4. リーダー
フロロカーボンライン: PEラインの先端に接続します。
太さ: 6号〜10号程度。
長さ: 2m〜3m程度。タチウオの鋭い歯によるラインブレイクを防ぐため、太めのものを使用します。
ワイヤーリーダーまたはフロロカーボンリーダー (先端): タチウオは非常に歯が鋭いため、仕掛けの先端には必ず歯による切断を防ぐためのリーダーが必要です。
ワイヤーリーダー: 最も安全ですが、食いが渋くなることもあります。
フロロカーボンリーダー: 30号〜60号程度の太いフロロカーボンを短く（10cm〜30cm程度）結ぶことで、食いを損なわずに歯切れ対策とします。テンヤ釣りでは、テンヤのアイに直結することが多いため、フロロカーボンリーダーを長めにとるか、テンヤ自体にワイヤーリーダーが付いているものを選ぶこともあります。
5. オモリ (エサ釣りの場合)
船宿指定のオモリ: 東京湾のタチウオ釣りでは、船宿によって使用するオモリの号数が指定されていることが多いです。
天秤エサ釣り: 一般的には40号〜80号のテンビンを使用します。
テンヤ釣り: テンヤ自体の重さがオモリの役割を果たすため、別途オモリは不要です。テンヤの重さは30号〜60号程度が一般的です。
6. 仕掛け
エサ釣り仕掛け: 市販のタチウオ天秤仕掛けが便利です。
針: 1本針または2本針。タチウオ専用の針を使用します。
ハリス: フロロカーボンラインの太いもの（8号〜12号程度）を使用し、その先にワイヤーリーダーや太いフロロカーボンリーダーを接続します。
ジギング仕掛け:
メタルジグ: 80g〜150g程度。タチウオの活性や水深に合わせて使い分けます。カラーも重要で、グロー系やシルバー系が定番です。
アシストフック: ジグの上下に装着します。タチウオの歯対策として、ワイヤー入りのものや太軸のものが良いでしょう。
テンヤ仕掛け:
タチウオテンヤ: オモリと針が一体になったものです。エサ（イワシなど）をワイヤーで巻き付けて使用します。重さは30号〜60号が一般的です。夜光やケイムラなど、様々なカラーがあります。
テンヤ用ワイヤー: エサをテンヤに固定するためのワイヤー。
7. エサ
天秤エサ釣りの場合:
コノシロの切り身: 最も一般的なエサです。船宿で用意されていることが多いです。
サバの切り身: コノシロと同様に有効です。
テンヤ釣りの場合:
冷凍イワシ: テンヤに巻き付けて使用します。船宿で用意されていることが多いですが、事前に確認しましょう。
8. その他のあると便利な道具
竿受け (キーパー): 竿を船べりに固定し、安定させるための道具。
プライヤー: 針外しやラインカットに。特にタチウオは歯が鋭いので、魚から針を外す際に必須です。
ハサミ: エサカット用。
グローブ: 手を保護するため。
タオル: 手拭き用。
クーラーボックス: 釣れたタチウオを鮮度良く持ち帰るためのもの。細長い魚なので、それに合わせたサイズのものが良いでしょう。
水汲みバケツ: 手を洗ったり、船べりを流したりするのに便利です。
ライフジャケット: 安全のため必ず着用しましょう（多くの船宿で貸し出しがあります）。
カッパ (レインウェア): 波しぶきや雨対策。
酔い止め薬: 船酔いしやすい方は必須です。
魚掴み: タチウオは鋭い歯と、ヌルヌルした体なので、魚掴みがあると安全に扱えます。
ヘッドライト: 早朝や夕まずめ、夜釣りでは必須です。
注意点
船宿の指定: 乗船する船宿によって、使用するオモリの号数やテンヤの重さ、仕掛けの推奨、エサの種類などが指定されていることが多いです。また、釣法（天秤、ジギング、テンヤ）が限定されている場合もありますので、必ず事前に確認し、それに合わせた準備をしましょう。
レンタル: 初めての船釣りや道具を揃えるのが大変な場合は、竿やリール、ライフジャケットなどをレンタルできる船宿も多いので、問い合わせてみるのも良いでしょう。
これらの道具を揃えれば、東京湾での船タチウオ釣りを存分に楽しめるはずです。銀色の魚体を輝かせるタチウオとの駆け引きを楽しんでください！