【初心者向け】エギングの始め方決定版!イカが釣れる道具選びと「シャクリ」のコツを徹底解説

「イカって、魚屋さんで買うものだと思っていませんか?」
実は、身近な堤防から、しかもルアー(擬似餌)を使って手軽に釣ることができるのです。それが、今や海釣りの大定番となった**「エギング」**です。 エギングの最大の魅力は、そのゲーム性の高さと、釣れた後の「食味」の良さにあります。スーパーで売っているイカとは比較にならないほど甘く、透き通った刺身を味わえるのは、釣り人の特権です。
今回は、これからエギングを始めたい初心者の方に向けて、必要な道具の揃え方から、イカを誘う基本動作「シャクリ」のコツまでを分かりやすく完全解説します。
2. そもそも「エギング」とは?
エギングとは、日本古来の漁具である「餌木(えぎ)」を進化させたルアーを使い、イカを釣る釣法のことです。 英語の「ing」をつけて「Eging(エギング)」と呼ばれています。
ターゲットは「イカの王様」アオリイカ
エギングのメインターゲットは、甘みが強く高級食材として知られる**「アオリイカ」**です。 他にも、海底を好む「コウイカ」や、冬場に釣れる「ヤリイカ」「ケンサキイカ」なども狙うことができますが、まずはアオリイカ狙いからスタートするのが王道です。
初心者が始めるなら「秋」がおすすめ
春(4月〜6月):産卵のために接岸する「親イカ」を狙います。キロアップ(1kg超え)の大物が狙えますが、警戒心が高く難易度は高めです。
秋(9月〜11月):その年に生まれた「子イカ(新子)」を狙います。好奇心旺盛で果敢にエギを追ってくるため、初心者が数釣りを楽しむなら秋が断然おすすめです。
3. これがないと始まらない!エギング必須タックル
エギングは、一日中竿を振って(シャクリ続けて)イカを誘う釣りです。そのため、**「軽さ」と「感度」**にこだわった道具選びが重要になります。 サビキ釣りの竿などを流用すると、重すぎて手首を痛めたり、イカの繊細なアタリが分からなかったりするため、専用タックルを揃えることを強くおすすめします。
① ロッド(エギングロッド)
長さは**8.0フィート〜8.6フィート(約2.4m〜2.6m)が万能です。 硬さは、扱いやすい「M(ミディアム)」または「ML(ミディアムライト)」**を選びましょう。 最近のエントリーモデルは軽量で高性能なものが多く、1万円前後でも十分に戦えるロッドが手に入ります。
② リール
スピニングリールの**「2500番」または「3000番」**を使用します。 一日中シャクリ続けるため、できるだけ自重が軽いモデルを選ぶのが疲れないコツです。また、ハンドルはダブルハンドルを選ぶと、勝手にハンドルが回ってしまうのを防ぎ、安定したリーリングが可能です。
③ ライン(道糸・リーダー)
ここがエギングの最重要ポイントです。 ナイロン糸ではなく、**「PEライン」**という伸びのない糸を必ず使用します。
メインライン:PEライン 0.6号〜0.8号(150m〜200m巻く)
リーダー:フロロカーボン 2.0号〜2.5号(PEラインの先に1mほど結束する)
PEラインは感度が抜群に良い反面、擦れに弱いため、先端に「ショックリーダー」を結ぶ必要があります。この結束(ノット)を覚えるのが最初のハードルですが、簡単な結び方(電車結びなど)から覚えれば大丈夫です。
④ 餌木(エギ)
ルアーであるエギは、サイズと色のバリエーションが釣果を分けます。
サイズ:秋は2.5号〜3.0号、春は3.5号が基準です。
カラー:その日の天気や水の色によって当たりカラーが変わります。「ピンク・オレンジ系(アピール系)」と「ブルー・グリーン系(ナチュラル系)」、そして「下地(テープ)の色」が違うものを最低3〜4本は用意しましょう。
4. イカを狂わせる!基本アクション「シャクリ」と「フォール」
道具が揃ったら、いよいよ実釣です。エギングの基本動作は以下の繰り返しです。
キャスト:エギを沖へ投げます。
着底(ボトム):エギが海底に着くまで待ちます。糸がフッと緩んだら着底の合図です。
シャクリ:竿を鋭く2〜3回、上に向かってしゃくり上げます。これによりエギが水中で跳ね上がり、イカに存在をアピールします。
フォール:竿を止めて、エギを沈めます。ここが最重要! イカはエギが跳ねている時ではなく、「スーッと沈んでいく(フォール)」時に抱きついてきます。
アタリ:フォール中に糸が引っ張られたり、逆にフワッと軽くなったりしたら、それがイカのアタリです。すかさず竿を立てて合わせましょう!
「シャクリで誘って、フォールで食わせる」。このメリハリを意識するだけで、釣果は劇的に変わります。
5. 釣り場でのマナー:墨跡(すみあと)問題
エギングには特有のマナーがあります。それは**「イカの墨(スミ)」**の処理です。 釣り上げたイカは大量の墨を吐くことがあります。堤防が墨で真っ黒になってしまうと、漁港関係者や近隣の方の迷惑になり、最悪の場合「釣り禁止」になってしまいます。
イカを取り込む際は、海面で十分に墨を吐かせてから引き上げる。
もし堤防を汚してしまったら、水汲みバケツの水とブラシで綺麗に洗い流す。
「来た時よりも美しく」を心がけ、いつまでも釣りを楽しめる環境を守りましょう。
6. まとめ:エギングで極上の刺身を手に入れよう
エギングは、一度その面白さを知ると病みつきになる奥深い釣りです。 ロッドから伝わる「ドスン!」というイカの重み、そして帰宅後の食卓に並ぶ絶品のイカ料理。 まずは扱いやすい秋のシーズンに、セット道具と数本のエギを持って、近くの堤防に出かけてみてはいかがでしょうか?
つり吉では、担当者が厳選した「絶対に失敗しないエギングセット」をご用意しています。迷ったらまずはこちらをチェックしてみてください。
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