【道具を長持ちさせる】釣行後のメンテナンス術!リールと竿の「水洗い」と「注油」の正解

「楽しかった釣りの後、道具をそのまま玄関に放置していませんか?」
特に海釣りの場合、その行為は道具の寿命を劇的に縮めてしまいます。 海水に含まれる塩分は、乾燥すると結晶化し、金属を驚くべき速さで腐食(サビ)させます。 「久しぶりにリールを出したら、ハンドルが固まって動かない…」 「ガイド(竿の穴)が茶色く錆びている…」 そんな悲劇を防ぐために必要なのは、帰宅後のたった5分のケアです。
今回は、誰でも簡単にできる**「リールとロッドの正しい洗い方」と「注油(オイルアップ)」の基本**を解説します。 大切な相棒(道具)を長く愛用するために、ぜひ今日から実践してください。
2. なぜ「水洗い」だけではダメなのか?
最近の釣具は「ソルト対応(海水OK)」と書かれているものが多いですが、これは「洗わなくていい」という意味ではありません。 表面の塩分は水洗いで落ちますが、リールの内部や、ロッドのガイドの隙間に入り込んだ水分までは完全には取り除けません。
水洗い: 塩分を流す。
乾燥: 水分を飛ばす。
注油: 金属の表面に油膜を作り、サビと摩耗を防ぐ。
この3ステップが揃って初めて、完璧なメンテナンスと言えます。
3. 【実践】リールとロッドの「正しい洗い方」
間違った洗い方をすると、逆にリールの内部に水を押し込んでしまうことがあります。 以下のポイントを守って洗ってください。

リールの洗い方(最重要!)
ドラグを締め込む: ここが一番重要です! 水が内部(ドラグワッシャー)に入らないよう、ドラグノブをガチガチに締めてください。
冷水のシャワーで洗う: お湯はNGです。内部のグリスが溶け出してしまいます。必ず「冷水(常温)」のシャワーを使いましょう。
上から優しく掛ける: リールを水没させるのは厳禁です(一部の完全防水機種を除く)。シャワーを上から掛けながら、軽くハンドルを回して塩分を流します。
ロッドの洗い方
ガイドを入念に: 糸が通る「ガイド」の付け根は一番錆びやすい場所です。古い歯ブラシなどで優しくこすり洗いすると効果的です。
継ぎ目(フェルール)も洗う: 竿をつなぐ部分に塩や砂が噛むと、抜けなくなったり傷がついたりします。しっかり洗い流しましょう。
4. 乾燥と保管のコツ
洗い終わったら、タオルで水気を拭き取り、**「風通しの良い日陰」**で完全に乾燥させます。 直射日光は塗装やゴムパーツを痛めるので避けてください。
リール: ドラグを緩めて保管します(締めっぱなしだとパッキンが潰れて性能が落ちます)。
ロッド: ロッドスタンドに立てるか、ケースに入れずに吊るしておきます。
5. 【仕上げ】寿命を延ばす「オイル」と「グリス」の使い分け
乾いた後は、金属部分を守るために注油を行います。 ここで迷うのが**「オイル(サラサラ)」と「グリス(ドロドロ)」の使い分け**です。
オイル(スプレー缶の青や赤など)
特徴: サラサラしていて回転を軽くする。
使う場所: 「回転する部分」(ハンドルノブの軸、ラインローラー、ベールの可動部)。
グリス(スプレー缶の黄色や白など)
特徴: 粘度が高く、水に流れにくい。ギアを守る。
使う場所: 「力がかかる部分」(リール内部のギア、ドラグワッシャーなど※分解が必要な箇所が多いので、初心者は注油口がある場合のみ使用)。
初心者はまず「オイル」一本でOK! 「ラインローラー(糸が通る回転パーツ)」と「ハンドルノブの根元」に、釣行3回に1回程度、シュッと一吹きするだけで、回転の滑らかさが劇的に持続します。
6. あると便利なメンテナンスグッズ
シリコンスプレー: ロッドの表面やガイドに吹くと、ツルツルになって糸の滑りが良くなり、飛距離が伸びます。汚れ防止にもなります。
塩ガミ除去剤: 既に動きが悪くなってしまったファスナーやガイドに使うと、固まった塩を溶かしてくれます。
水洗いOKのメッシュバッグ: 使ったルアーや道具を全部入れて、バッグごとシャワーで洗える時短アイテムです。
7. まとめ:道具への愛着が釣果を変える
「釣りが上手い人は、道具がいつもピカピカ」と言われます。 メンテナンスが行き届いた道具は、トラブルが少なく、いざという時の大物とのファイトでも不安なく使えます。
次回の釣行のために、今日は愛用のタックルを労ってあげましょう。 メンテナンスをしている時間も、次の釣果を想像する楽しい釣りタイムの一部ですよ!
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